移動平均線とは?
移動平均線(Moving Average/MA)は、一定期間の終値の平均値を線でつないだテクニカル指標です。価格の「ノイズ」を取り除き、相場のトレンド方向を視覚的に確認できる最もポピュラーな指標のひとつです。
SMAとEMAの違い
| 項目 | SMA(単純移動平均) | EMA(指数平滑移動平均) |
|---|---|---|
| 計算方法 | 期間内の終値を単純に平均 | 直近の価格により大きな比重をかけて平均 |
| 価格への反応 | 遅め | 速め |
| ダマシ | 少ない | やや多い |
| 主な用途 | 中長期トレンド把握 | 短期トレンド・エントリー判断 |
SMAは全期間の価格を均等に扱うため動きが穏やかで、中長期のトレンド判断に向いています。EMAは直近価格を重視するため価格に敏感に反応し、短期トレードや素早いエントリーポイント探索に向いています。
よく使われる移動平均線の期間設定
| 期間 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 5日・25日 | 短期トレード | 週足・月足レベルのトレンド把握 |
| 21日・75日 | 中期トレード | 約1ヶ月・3ヶ月のトレンド確認 |
| 200日 | 長期トレード・機関投資家 | 長期トレンドの方向性判断、重要なサポート・レジスタンス |
ゴールデンクロス・デッドクロスとは
移動平均線を2本組み合わせることで、売買シグナルを得ることができます。
- ゴールデンクロス(買いシグナル):短期MAが長期MAを下から上に突き抜けたとき。上昇トレンドへの転換を示唆します。
- デッドクロス(売りシグナル):短期MAが長期MAを上から下に突き抜けたとき。下落トレンドへの転換を示唆します。
移動平均線を使った実践的なトレード戦略
戦略1:グランビルの法則
グランビルの法則は、価格と200日移動平均線の位置関係から8つの売買シグナルを導き出す手法です。価格が移動平均線を上抜けた際の買い場、下抜けた際の売り場を合理的に判断できます。
戦略2:3本MAのトレンド確認
短期(20日)・中期(75日)・長期(200日)の3本の移動平均線を重ね、短期>中期>長期の順に並んでいる(パーフェクトオーダー)ときが最も強いトレンド状態です。このとき、押し目買い(上昇時)や戻り売り(下落時)が有効になります。
戦略3:乖離率を使った逆張り
価格が移動平均線から大きく乖離したとき(乖離率が大きいとき)は、平均回帰の動きが起きやすくなります。ドル円の日足では、200日MAからの乖離が3〜5円以上になると反転しやすいとされています。
移動平均線の注意点・弱点
- レンジ相場では機能しにくい:移動平均線はトレンドが続く相場で威力を発揮しますが、横ばいのレンジ相場ではダマシが多くなります。
- 遅行指標である:過去の価格の平均値のため、常に相場の動きより遅れてシグナルが出ます。
- 単独では不十分:他のインジケーター(RSI・MACDなど)と組み合わせることで精度が高まります。
